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症例のご紹介26

症例のご紹介26

70代 女性

詳細

こちらの方は、娘さんがネットで入れ歯が得意そうな歯医者さんがないかと検索して、あじき歯科医院を見つけられたそうです。

今の保険適用の入れ歯について多くの不快感を訴えており、特に入れ歯の合わないことで粘膜に痛みを感じていました。また、食事中や会話の際に口元が貧相に見えること、しわが目立つことにも悩んでおられました。

まず、痛みの解消を急ぐために、旧義歯の調整からスタートしました。粘膜に対するクッション効果を持たせるため、専用の安定剤や調整を行うことで、症状を和らげることができました。当院では、まず最初に現在のお使いの義歯を手直しし、使い心地の良い状態にします。新たに製作する義歯は、数種類の中からお口の状態やご希望にあったものを一緒に選んで頂きました。

上顎は、残っているご自身の歯に負担のかからない、軽量で耐久性のあるチタン床を使用し、入れ歯の面積を最適化しました。維持装置としてのワイヤーは、身体に優しく柔軟性のある白金加金ワイヤーを使用し義歯の安定性を高めることができました。また、シルバーワイヤーよりも、ゴールドの方が目立ちにくい特性もありますので、特に前歯には使用することが多くあります。

入れ歯は、使用する素材でその特性が大きく異なってきます。チタンは人工関節、歯のインプラントにも使用される素材で、軽く、丈夫な上に身体に入れても安心できることから医療では広く使われています。残念ながら保険適用でいないのですが大きい面積の義歯には非常に有用です。白金加金は、金と白金を主体とした合金で、色は薄い金色の歯科用の素材です。奥歯の被せ物に使用する場合も多くあります。身体に優しい素材であるとともに、金の粘り、延性(力を受けると伸びる性質)によりフィット感を増してくれます。金属として劣化しにくいので、汚れも付きにくくとても優れた素材として重宝されています。

下顎義歯は、歯のない状態が長かったことから歯槽骨が痩せて来ており、噛み合わせも下がっている状態でした。そこに適度な厚みとクッション性をもたせるために、生体適合性の高いシリコン素材「コンフォート」を使用して、フィット感と快適性を向上させました。特にコンフォートは下顎の総義歯に有効な治療方法です。

治療後は、義歯のフィット感と審美性に大きな改善を感じられ、食事や会話が以前よりも格段に快適になったと喜んでおられます。痛みや不快感も解消され、日常生活の質が向上したようです。

現在は、定期的メンテナンスにお越しになり、お口の状態と義歯のチェックを行い、良い状態が維持できるようにしています。

経過の写真


治療個所

上顎 チタン床 白金加金ワイヤー部分義歯

下顎 コンフォートの総義歯
治療期間 2ヶ月(6回の通院)
治療費用 上下合計:約75.8万円
副作用とリスク 上下の入れ歯のため十分になれるまでに時間がかる場合があります。