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症例のご紹介25

症例のご紹介25

60代 女性

詳細

この方は、以前から通院されいる娘さんのからのご紹介で、歯肉が浮く感じがするという主訴で来院されました。
これを機に、お口全体の検査を行ったところ、歯周病と被せ物(ブリッジ)などにいくつか不具合があったことから、治療計画をもとに一緒に最適な治療方法を選んで頂きました。

まず、歯を支える歯肉、その下の歯槽骨など土台部分に影響を及ぼす歯周病の治療を行うにあたり、原因菌となる歯周病菌の種類とその数を精密に検査する「歯周病PCR検査」を行いました。重度の場合は、抗生剤の内服薬を処方する場合もありますが、今回はそこまで重篤ではないと判断した為、通常の歯周病治療を歯科衛生士と共に実施しました。歯肉の状態が改善されて来たことを確認し、次に歯の治療に入ります。

前歯のブリッジは、残念ながら土台が歯周病により残すことが難しいことから、一部抜歯をして、新しく入れ歯とする治療を選択されました。前歯の入れ歯の場合は、しっかり噛める機能性以外にも考慮すべき点が二つあります。一つは、歯を抜いて次の入れ歯ができるまでの期間、歯がない時期が出来てしまうことです。これは「即時義歯」という方法で解決しました。即時義歯は、歯を抜く前に型を取り、歯がない状態を先にシミュレーションしておき、想定のもと仮義歯を先に作成しておくものです。これにより、歯を抜いたその日に新しい仮義歯が装着できます。もう一つの課題は、前歯故の審美性(見た目)です。通常の保険適用の入れ歯ですと、入れ歯を固定するフック(金属のバネ)が見えてしまうことや、ピンクのプラスティックの部分、人工歯などに制約があり、満足できないケースが多いことです。

今回は、スマートデンチャーというバネのない審美義歯(ノンクラスプデンチャー)を採用し、正面から見えない裏側の面を金属で補強し機能性、耐久性に優れたものを採用しました。スマートデンチャーは歯の裏側の床(ピンクのプラスティックの部分)に、薄いコバルト金属を使用しますので、違和感も少なく、耐久性も期待できることから最近増えている治療法です。

今回の入れ歯の形状は、アーチ状の長い形状になることから取り外しが多少硬くなることがあります。入れ歯が安定しているという面ではメリットですが、ぴったりしすぎると取り外す時に入れ歯や周囲の歯に負荷がかかってしまい、取り外しも億劫になってしまいます。そこで、入れ歯のピンクのプラスティックの部分を目立たないように中間に「切れ目」を入れて、適度に動くように加工してあります。これで、取り外しも苦ではなく、入れるとピッタリという状態が期待できます。

職場では、お昼に歯みがきをするのに入れ歯を外すことができないとお悩みの方もいらっしゃると思いますが、この入れ歯は精密性、吸着性も高いのでお昼には入れ歯は着けたまま、軽く磨いて頂き、朝と晩にしっかりお手入れすることを推奨しています。

現在は、歯周病、入れ歯ともに安定し定期的メンテナンスにいらっしゃっています。
現在の入れ歯に満足できない方は、「入れ歯相談」をご利用ください。

経過の写真


治療個所 左上1246 右上1 スマートデンチャー(コバルト床)
治療期間 約2ヵ月(4回の通院)
治療費用 約35万円
副作用とリスク 上下の入れ歯のため十分になれるまでに時間がかる場合があります。